あなたと わたしの マイナスの心 ... 深層心理・裏意識の探求
テスト結果項目の解説
拒否型
拒否型の親は、潜在的に子供に対する拒否的感情があるタイプと、愛情表現に欠陥があるために結果として拒否的になってしまうタイプとがあります。
そして、子供を充分にかわいがらない、子供が助けを求めていてもその援助を拒否する、子供の働きかけを無視するなどの問題態度が現れます。
消極的拒否型
このタイプの親は、「子供は自由ににさせるのが一番」という大義名分のもとに子供を放任している場合が多いです。
問題となるのは、この「自由にのびのび」が、子供への無関心からくる場合です。こうした親は、子供の自主性に任せると言いながら、その実、あまり子供を信用していないところもあり、子供は罪悪感さえ持つ場合もあります。
積極的拒否型
すぐに手が出る、怒鳴る、罵倒するなど、幼児虐待へとつながる場合もあります。幼児虐待はトラウマとなり、人格形成そのものに影響を与え、学校でイジメられたり、イジメたり、さらには大人になってからも、さまざまな問題のもととなる可能性があります。
支配型
親は子供と同一化し、親自分と同じ能力や思考の要求を子供にします。子供を自分の願い通りに従わせたいと思っています。心のどこかで「子供は親の所有物」と見なしているのです。子供に完璧さを求め、絶対的な力で統制しようとします。親自身が、思うような生き方ができていない欲求不満を子供へ向けていないか、反省してみる必要があるかもしれません。
厳格型
このタイプは、基本的に子供への愛情は豊かではあるけれど、強い愛情の裏返しで、子供に厳しくしてしまいます。こうした親は、命令や禁止、強制的な言葉を多く使います。その愛情は子供にはなかなか伝わりにくく、子供のほうは、親から憎まれているのではないかと誤解し悩んでしまうこともあります。
このような態度から起こる子供の態度には、何かをやろうとする欲求がない、将来に対する希望がない、無関心、無感動などがあります。自らが行動して楽しむという姿勢に欠け、性的な障害も起こしやすいと言われています。
期待型
子供に対して過度の期待を向けるタイプです。子供は、親の期待に厳しく抵抗したり、あるいは表面的には体裁は整えてはいるけれど、現実逃避していることも多いのです。子供が黙って従っているからといって、安心してはいられないのです。親の期待が強いほど、子供は劣等感を抱くことも多いのです。
保護型
子供の将来などについて、必要以上にいろいろと考え込んでしまうマジメな親が陥りやすいタイプです。常に不安感や恐怖感にさいなまれ、子供を必要以上に保護してしまいます。感情的な性格の持ち主が、情報に翻弄され、過保護な親となりやすいです。
干渉型
期待型と共通する感情があり、子供にとって少しでもプラスになるなら、なんでもしてあげるといったタイプです。
子供に対する心配や不安から、そうした行動に出てしまうのです。子供が自分で考える前に、細かく指示を与え、さらに子供の代わりにやってしまいます。常に新たな心配がわき起こり、悪循環に陥ることもあります。
こうした場合の子供は、親が何でも先にしてあげるため、依存心が非常に強くなります。さらに、あまりにも親の庇護が厚かったために、大人になっても社会的に適応できないこともあります。
不安型
漠然とした不安感から、子供を過度に保護するタイプです。子供への影響は干渉型と同様、大人に必要以上に保護されて育っているので、引っ込み思案になりやすいです。
服従型
子供の欲求に耳を傾け、無条件にそれを受け入れてしまいます。一見、物分かりのいい、良い親のように見えますが、これは子供のことを思ってというよりは、むしろ親の満たされない欲求を子供に転化している、いわば自己愛の強いタイプです。子供に過度の愛情をかけることで、自分も満足しているのです。その原因には、夫婦仲がうまくいっていないことや、祖父母との確執などが挙げられます。
溺愛型
目の中に入れても痛くないといったタイプです。子供が悪いことをしても叱ることができない気弱さがあります。子供への愛に溺れて、周囲が見えなくなることが多いです。
こうした場合の子供は、自己中心的で協調性があまりありません。いつも親が次の楽しみを用意してくれるため、自分で考えることをせず、創造性に欠けるところがあります。そして、常に刺激的なことを他人が与えてくれるのではないかと期待しているのです。
盲従型
子供の欲求に何のためらいもなく従ってしまいます。深層心理としては、子供の名を借りて自分の欲求を満たしているとも言えます。いわば大人になりきれない親です。
子供は、情緒的に未発達になりやすいです。欲求が通らないという経験がないため、欲求不満の場合に遭遇しても対処方法を知らず、幼稚な行動をしてしまうこともあります。
矛盾不一致型
いまひとつ自分に自信がなく、感情的に不安定な親に多いです。そのため、矛盾した態度や言動になりがちで、率直な子供の心を混乱させ、愛情に対して不安を覚えさせることになります。子供に対して憎しみを抱いている親も、こうした矛盾を起こすことがあります。ふとした瞬間に憎しみが噴出し、ささいなことで厳しく叱ったりしてしまいます。その罪悪感から、今度は必要以上に誉めたり、かばったりします。
こうしたことは、片方の親の二面性から引き起こされるばかりでなく、両親の態度の不一致によっても起こります。父親はやさしく何でも言うことをきいてくれるけど、母親は自分の考えを強要するタイプだと、同じことをしても両親の態度が違い、子供はどんな態度を取っていいのか迷ってしまいます。
矛盾型
親自分が矛盾した態度を取っていることに気付いていないことが多いです。何の気もなしに、意見をコロコロ変えてしまいます。子供は、何がいいのか悪いのか、判断基準を持てなくなってしまいます。常にオドオドとして落ち着きがなくなり、さらにそうした親の態度が続くと、神経症的な症状を起こし、日常生活に適応できなくなってしまうこともあります。
不一致型
父母で意見が異なり、親としての見解が持てない場合に多いです。矛盾型同様、子供の意思決定能力を阻害してしまうことにもなりかねません。特に母親が過保護で、父親が拒否的であると、子供は非常に反抗的になります。普段はおとなしい顔の裏に隠されている攻撃性は、いったんその抑制が解かれると、反社会的な事件を引き起こすことにもなりかねません。
《親子関係診断テスト》
【引用出典】 津田秀樹 編著 『本物の心理テスト12』 宝島社文庫
このテストは、「田研式・親子関係診断テスト」をもとにしています。
第一部と第二部からなり、第一部では親の態度を、第二部では子供に見られる問題行動の徴候を調べます。
私がHP化したこのテストは、その第一部200問をもとにした模擬テストです。
テストは両親用、児童・生徒用に分かれ、児童・生徒用は高校生以下を対象にしています。
平成12年1月27日に、江田島市にある病院の医師よりメールにて「親子関係テストは秀逸ですね。」とコメントを頂戴しています。
その後病院のHPにて「夫婦関係度チェック」「親子関係診断テスト(親用)」「親子関係診断テスト(こども用)」を作られたようです。
そちらのテストを受けるには認証を得る必要があるようです。(追記2017.05)