父・五味比左志および私(息子)がテープに録り溜めたラジオ番組についてです。 十分注意はしたのですが、誤植や勘違いがけっこうあります。 機会がなければ気づかぬままとなっています。 ネット上の情報は鵜呑みにはしないというのが鉄則です。 私のデータを利用する際には、ご自分で調べなおすのが最善です。 公開開始2014.09.20、改訂2015.08.23 主な使用資料 新聞縮刷版、FM fan 利用図書館 住居地近隣の図書館、東京都立図書館、国立国会図書館、埼玉県立図書館、東京文化会館音楽資料室 ラジオは「音」の文化です。 ライブ性の強いラジオは、テレビ以上に残りにくい情報伝達媒体です。 垂れ流し状態の「音」を保存したものは、文化遺産だと思っています。 ここは、ラジオ番組の個人的なアーカイブです。 二大新聞には、創刊以来のバックナンバーを抱えています。 しかしラジオ・テレビ番組には、一般利用できるデータベース・アーカイブがありません。 「紙(文字)」が媒体の資料は、あくまでも補完資料です。 この「音」の文化をどのように保存していくか、考えたいものです。 かつて永六輔氏は「放送の歴史は、声の歴史」と表現しました。 「音声」「音楽」「音波」、だからラジオは「音」なのだと私は思います。 (ラジオ・テレビ番組でも、一部分ではありますが、一般利用できるデータベース・アーカイブが存在する(聴ける)ようになりました。) 私のラジオ好きは父譲りです。 ラジオ番組をテープに録り溜めるのも父譲りです。 お互いを知らずに、同じようなもの残していました。 父のテープはタイトルを書き示すだけで、録音内容まで書き示しているのは2000年前後のものだけでした。 私は録音内容を記載していたほうでした。 記録の有用性を認識し、いずれはこれが財産になるかもしれないと思ったのは、1980年代後半のことでした。 ですので年代によっては、録りっぱなしが多くて不備ばかりでした。 父の遺品整理を始めてから10年が過ぎました。 父、息子ともに膨大な所有量のテープをデジタル化し一般性の高い情報に整理する作業は、ブランクを挟んで足掛け8年になります。 2007年に動画サイトに初投稿していますが、その前年から作業に取り掛かっています。 2007年当時の動画サイトには、テレビ番組はあってもラジオ番組はほとんどありませんでした。 ラジオ番組をテープに録音している人は多いと思いますが、テープを残し、デジタル化し、投稿する人は少ないのだと思い、社会的に残す必要があると感じました。 (その後の動画サイトには数多くのラジオ番組が投稿されました。著作権侵害で消される動画も多いのですが。) 録音されたテープ内に残るラジオ番組の放送日や番組内容を確かめるため、東京の図書館に居住地の群馬から通い続けました。 テープ内に「浦和放送局」のコールが多く残っています。 これを受信し録音した地が下記であり、図書館に向かう途中で通り過ぎたり乗り換えしたりした駅でもあります。 ![]() この地の思い出ですが、廃止前の赤羽に向かう都電27系統の記憶は私にはありませんが、当時、線路と架線が撤去されていてもその面影は駅前に残っていました。 父の仕事場に行くと私は、窓からの角度が悪かったのですがテニスコート越しに都電や国電をよく見ていました。 それが住宅展示場になって都電が見えなくなり、その後に新幹線の高架ができ、何も見えなくなりました。 この地は10年おきくらいに訪ねていますが、住宅展示場からテニスコートに戻ったのはいつなのでしょうか? そのテニスコートが再びなくなり、今ではマンションが建ちました。 上絵の前日に乗り換えついでに再来しましたが、40年経っても街の基本構造はそんなに変わらないものです。 新たな駅前ロータリーとなった場所にはかつて、レンガ作りの博物館(資料館)があり、製紙工場の跡でした。 その工場の設立に渋沢栄一が関わっています。 渋沢栄一の旧宅跡が線路を挟んだ向かい側にあり、生家は埼玉県深谷にあります。 深谷はレンガの生産地でもありました。 その先の群馬県内には世界遺産となった遺跡群があり、渋沢栄一との関わりがあります。 世界遺産となったうちのひとつの製糸工場の元所有企業の創業地が長野県岡谷であり、父の故郷でもあります。 テープ内には「長野放送局」のコールも1本だけ残っています。 これらの場所は旧中仙道で結ばれています。 旧中仙道の脇往還である日光に向かう旧道沿いに、現在の私の居住地があります。 深谷とは隣接地です。 (その他にも、私の育ちの地を走る常磐線と高崎線は始点が上野であり、上野は母の故郷だとか) 明治からたどってきた日本の歴史に寄り添うように、私はこのような不思議な縁で結ばれ、突き動かされて、残すことの意義を感じ、ラジオ番組のアーカイブス化を進めてきました。 テープを聞き込むと、その時代を読み解く情報が散りばめられていることがわかります。読み解いて見えるものがあります。 (記2014.09、改2023.12) |