彼氏彼女の事情 ACT6
(宮沢)「ねえねえ あの人 なんていう人?」
「ああ 浅葉くん?」
「えっ!? 宮沢さん 浅葉くん知らないの!?」
「1-Fの浅葉秀明っていったら 有馬くんと並ぶ 一年男子の二大美形だよォ〜
彼もすごい人気なの!」
(宮沢)
ふ――ん
そんなに有馬と仲いいなら 私も仲よくしたほうがいいんだよね
(宮沢)「あ こんにち・・・」
(浅葉)「ああ あんただろ 有馬の彼女って・・・
男の間じゃかわいいって評判だけど
なーんだ よく見ると たいしたことないじゃん」
(宮沢)
おのれ 浅葉ア〜〜〜〜〜っ
現役を退いたとはいえ 「生きた虚栄心」のこの私に対してあの暴言・・・・・
許せんっっっ!!!
その日から なんの脈絡もなく 宮沢と浅葉の死闘が始まった
(有馬)「浅葉と仲悪いんだって?」
(宮沢)「今 その名前 聞きたくないの
戦闘態勢に入って 何するかわからないよっ
有馬もなんで あんなやつと友達なわけ〜〜〜っ
どこがい〜のよう」
(有馬)「ん? 僕は別に 話しかけてくるから話してるけど?
とくに友達とか思ってないけど・・・・・」
(宮沢)
有馬って意外と恐いかも・・・・・
今度の日曜 有馬と映画に行くことになり テンションが高くなっている宮沢
そこに浅葉が現れ・・・
(宮沢)
・・・・・一気に気分がしぼんだ
(浅葉)「よー ウカレてんじゃんかよー」
(宮沢)「フンッ あんたに関係ないでしょ」
(浅葉)「有馬とデートでもすんのかよー」
(宮沢)「(ムカッ)だったらなによ!」
(浅葉)「有馬も物好きだよなー
その気になりゃ もっといい娘 よりどりみどりだろーに・・・
・・・・・ハ これじゃ有馬もそのうち冷めるかな 心配することないか
有馬は おれがいただくぜ」
かわいい子羊ちゃん(女の子のこと)に囲まれる『浅葉メリーランド』なる野望に
有馬の美貌を取り込もうとする計画を宮沢に話す浅葉
(宮沢)「こらあー エロ高校生
なにそんなに 有馬 まきこもうとしてんのよー!」
(浅葉)「いーだろ!
おりゃー 自分さえ気持ちよきゃいーんじゃ!」
(宮沢)「・・・・・! だからあんた けちつけてきたのね 彼女の私がジャマだから」
(浅葉)「ふはは いまごろ気付いたかっ
おしとやかな優等生だから ちょっとつつけば 泣いて逃げだすと思ってたら
とんだ誤算だったけどな!
けど ムリして別れさすまでもないか
おめー相手じゃ 有馬のほーから逃げてくだろーよ」
(宮沢)「・・・・サイテー!
あんたがそこまで やなやつだとは思わなかった
そーいうこと よく平気でできるよね 恥ずかしくないの!?」
(浅葉)「・・・・・じゃあ聞くけど なら自分はどうなのさ
おれとあんたが そんなに違うとは思えないね
自分だって 優等生のフリして他人だましてきたんじゃない
おれが最低なら あんたも最低ってことになるね
自分こそ 有馬とつりあってるか考えれば?
くやしかったら言い返してみろよ
おれの理屈がまちがってるなら ありまはあきらめてやってもいいぜ?」
(宮沢)
思いっきり切られた
それはいつも 頭の中にあったことだから・・・
言い返せない
様子のおかしい宮沢を見た有馬 浅葉を見つけるなり胸元に飛びかかり・・・
(有馬)「宮沢に何言った?
君が僕を 利用しようとしていることは知っている
思い上がっているつもりはないけど 今まで僕を利用しようとする人間は多かった
でも彼女を傷つけるのは許さないから」
(浅葉)「ずいぶんとかわいがってるんだな
彼女のどこがいいのか 教えてくれよ」
(有馬)「わかるだろ
メリットなしで僕といてくれるとこさ」