彼氏彼女の事情 ACT13

(宮沢)
クラスの女子に嫌われてしまった
無視されるようになって 数日
栄華をきわめたそれまでから あっというまのこの転落
まるで 失脚した 政治家のようだ
でも それは 仕方ない
ほんとうは 上品でも完璧でもないことを 隠さずさらせば
このくらいのリバウンドはくる
危ないことだって わかってた
でも もう みせかけで生きていくのは いやだから―――
だから これは 自分のたたかい
このカベは 自分でのり越えなきゃいけないんだ

職員室の入口で・・・
(宮沢)
う・・・っあ〜 美少女〜〜〜っ
あんな娘 ウチの学校にいたんだぁ
どーして気付かなかったんだろう

その美少女が 教室に戻って
(椿)「よ つばさ 行ってきた? 職員室」
(つばさ)「・・・会ったわ 宮沢雪野」
(椿)「ああ 有馬くんとつきあってるっていう?」
(つばさ)「全然たいしたことなかった なんで有馬 あんな女がいいのかしら」
(椿)「それは彼女が 知的だからでしょう
 顔で女を選ぶようなバカじゃ 有馬がないからだよね」
(つばさ)「うっさいわね!
 なに 結論だしてんのよ 聞いてないのよ!
 ・・・・・・・・・・まったく 予定外もいいとこだわ
 高校入るなり入院して 退院してきたら 有馬に彼女がいるんだもの
 ・・・これじゃ ずっとありまを想ってきた 私の気持ちはどうなるの?
 ・・・・・・・・・・つぶしてやる
 どんなきたない手を使っても ・・・・・・・・・・
 あの二人 こわしてやるわ!!!」

そして 宮沢と芝姫つばさの 格闘が繰り広げられる

(宮沢)「芝姫さん ずっと入院してたんでしょ
 そんなに動いたら 体にさわるんじゃ・・・・・」
(有馬)「スケボーで石垣につっこんで 崩れた石の下敷きになって
 一晩発見されなかったっていうから・・・・・
 でも こんなに動けるなら平気だろ
 ごめん 宮沢 なんか迷惑かけちゃって
 でも僕 昔から芝姫がかわいいんだ
 妹がいたら あんな感じかなって」

(つばさ)
中学のときは みんなにうらやましがられた
有馬は私だけ特別 仲よくしてくれたから

妹って思われてるのも 知ってた
それでもよかったの
ありまが誰かに恋をするまでは

(椿)「宮沢さん ごめんねー 芝姫がめいわくかけてー
 私ら やつの友達なんだけど・・・・・
 気持ちわかってあげてー あいつもフクザツなのよー」
(雪野)「あ うん 気にしてないよ
 そんなすごい ひどいことされてるっていうんじゃないし 平気」
(椿)「そー言ってもらえると・・・・・
 とにかく なるべく うちらもわるささせないよーにするから
 気をわるくしないでね
 なにかあったら 私たちに言ってね」

(宮沢)
いいな
あの娘には 友だちがいるんだ

宮沢の教室では・・・
(クラスメート)「ね・・・ いつまで こんなこと すんのかなぁ」
(真秀)「なに 宮沢の肩もつの」
クラスメートは しゅんとしてしまう

(真秀)
笑い 怒り 不安 恋愛 友情 競争意識
成長と堕落
教室の扉の中には すべての感情がつまっている

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