彼氏彼女の事情 ACT66
(宮沢)「総一郎さん 単刀直入にきく 昨日のあの女 だれ?」
(有馬)「・・・・・・ もしかして 嫉妬とかしてない?
あれは近所のお姉さんだよ 小さい頃から知ってる人
近くまで来たから寄ったんだって」
(宮沢)
・・・・・・ そんな感じ だったっけ・・・?
なんか違う
あの笑顔は 「はい もうこれで終わり」って
相手の言葉をはさませない強引さがなかった?
そういえば 昨日もそんな顔をしてた
私 嘘つかれた
別の時 もういちど聞こうとして
(宮沢)「総一郎さ・・・」
(有馬)「なに?」
(宮沢)「なんでもナイ」
(宮沢)
総一郎さんて こんな感じだったっけ・・・?
前身から 凄い意志の力が張りつめているような・・・
「嘘」
彼の真実に触れるための鍵
何 今の・・・・・・
・・・・・・・・・
自分の世界を守らなきゃ
(有馬)
―――ずっと後になって
僕は時々 この瞬間を思い出す―――
あのとき 「うん」と言わなかったら
僕の運命は どう変わったんだろう
――――――――
それから ”母”に いいように連れまわされ続ける
その時――――――
奇妙なことに はじめてこの女に
血の繋がりを感じた
相手の弱点を突く汚い手口
僕も こんなふうに醜悪だろうか