彼氏彼女の事情 ACT85

数多くの新聞や雑誌
それらには 怜司の記事 中には総一郎との写真が掲載されている
見ていたそれらを 放る
(父親・怜司)「もう いいな」

怜司のコンサートに 宮沢が招待される
その演奏を聴きながら
(有馬)
・・・・・・別にこれきり 会わなくたって いい
母親は最悪だったけど 父親はそうでもなかったよ
ってくらいの 思い出にできる

コンサートから3人でホテルに戻り ドアの前で
(有馬)「すっかり遅くなっちゃったね 家まで送るから」
(父親・怜司)「総 おまえも帰っていいよ」
(有馬)「え 何? だってまだ 6日しかたってない・・・」
(父親・怜司)「用件が済んだんだ だからもう帰っていいよ
 はじめに言っただろ? オレはおまえの親だっていう自覚がないし
 おまえに興味がないってさ そろそろお互い 自由になろうぜ
 ・・・・・・なぁ おまえ オレと会って うすうす気付いたんだろ?
 おまえはオレが望んだんじゃなくって ミスってできただけだって」
怜司を殴る
(父親・怜司)「いっしょにいても すくいがないわけ」
怜司はドアを閉める
有馬はドアをドンドン叩きながら
(有馬)「ふざけんな 知ってたくせに
 僕があんたに魅かれてるってことくらい 知ってたくせに
 今さらそんな話するな! 怜司!」

(有馬)
それでも少しは 愛情があったんじゃないかって
それなら僕は・・・

久しぶりに帰宅した有馬を 両親ともに出迎える
(父・総司)「おかえり おいで・・・
 おまえが知りたかったこと 全部話そう
 有馬の家のこと そこで怜司がいかに “異端”だったか
 彼の罪も ―――私の罪も・・・ 長い長い話を」

テレビに 怜司の密着取材が流れる
怜司と 総一郎の姿

信じられない光景を 有馬の母は目の当たりにしている

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